効果や副作用など、フィナステリドとプロペシアの違いについて
- 【記事監修】
金井 伸一(毛髪診断士)
AGAの悩み解消につながる情報をお届けします!
「プロペシア」の後発医薬品(ジェネリック)で価格の安い「フィナステリド」が気になっているけど、
現状のプロペシアに満足しているし、変えて効果がなかったり副作用があったら怖いな・・・。
と気になっている人も多いと思います。
フィナステリドの価格はプロペシアよりも1ヶ月分で約1,000円~2,000円程度安いです。また、AGA治療の専門クリニックで処方しているオリジナルのフィナステリドには、1ヶ月分3,000円とプロペシアの半額以下いうものもあります。
効果や副作用の面で大きな違いがないのであれば、フィナステリドはAGAの治療費節約に貢献してくれます。
ここでは、フィナステリドとプロペシアの違いを詳しく解説します。
フィナステリドとプロペシア、6つの違い
フィナステリドとプロペシアには主に6つの違いがあります。それぞれの違いについて説明します。
フィナステリドはプロペシアの主成分
フィナステリドはプロペシアの有効成分の名称です。プロペシアは商品名と考えるとわかりやすいです。
フィナステリドを有効成分とした薬が最初に世に出たのは1992年のアメリカです。当時はプロスカーの名称で、AGA治療薬としてではなく前立腺肥大の治療薬として発売されました。
その後、AGA治療に効果があることが明らかになり、AGA治療薬として認可されました。日本ではMSD株式会社(旧万有製薬)より2005年12月にプロペシアとして発売されました。
プロペシアの後発医薬品(ジェネリック)として各社から発売されている
フィナステリドはプロペシアの有効成分の名称ですが、後発医薬品(ジェネリック)として製薬各社から販売されています。
プロペシアの後発医薬品(ジェネリック)を発売している製薬会社と名称は以下のとおりです。
- ファイザー株式会社…ファイザーの名称で販売
- 沢井製薬株式会社…サワイの名称で販売
- 東和薬品株式会社…トーワの名称で販売
- クラシエ薬品株式会社…クラシエの名称で販売
- シオノケミカル株式会社…SNの名称で販売
- 武田薬品工業株式会社…武田テバの名称で販売
- 富士学工業株式会社…FCIの名称で販売
同成分、同薬効
プロペシアからフィナステリドに変えて効果は下がらないのかどかですが、「同成分・同効能」であることから効果が変わることは原則ありません。
前述したとおり、プロペシアの有効成分がフィナステリドです。後発医薬品であるフィナステリドの有効成分もフィナステリドです。
後発医薬品の定義ですが、厚生労働省のWebサイトには以下のように定義されています。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品と同一の有効成分を同一 量含み、同一経路から投与する製剤で、効能・効果、用法・用量が原則的に同一で あり、先発医薬品と同等の臨床効果・作用が得られる医薬品をいいます。
出典:厚生労働省
また、以下2枚の画像はプロペシアとフィナステリド(ファイザー)の、それぞれの「添付文書」の【効能・効果】部分を抜粋したものとなります。
3つ目の「女性に対する適応はない」で一部文言が違いますが意味は同じです。その他の部分はすべて同じ内容となっています。
【プロペシア】
【フィナステリド(ファイザー)】
薬の形状、色、味、添加物などは違う場合がある
プロペシアの錠剤はフィナステリドだけで構成されているわけではありません。錠剤として安定させるためなど、様々な理由で色々な成分が配合されています。
後発医薬品は主成分を同じにすることは条件ですが、それ以外の成分の変更は安全基準を超えれば問題ありません。例えば、形状や味を変えて飲み易くすることも許されています。
以下2枚の画像はプロペシアとフィナステリド(ファイザー)の、それぞれの「添付文書」の【効能・効果】部分を抜粋したものとなります。
大きさや厚みに大きな差はありませんが、添加物は一部違うことがお分かりいただけると思います。
【プロペシア】
【フィナステリド(ファイザー)】
副作用も同じ
有効成分が同じフィナステリドであることから、副作用も同じです。プロペシアの副作用については詳しくは以下のリンク先をご覧ください。

ただし、後発医薬品は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査は実施していません。
価格は後発医薬品が1,000円~2,000円程度安い
フィナステリドの価格は1ヶ月分(28錠)でプロペシアよりも1,000円~2,000円程度安いです。
以下の画像はAGA治療クリニックの大手、「AGAスキンクリニック」の料金ページを抜粋したものです。
AGAスキンクリニックでは後発医薬品として、ファイザーとFCIの2種類を取り扱っていますが、プロペシアの7,000円と比較して、ファイザーで1,000円、FCIは2,200円も安く処方されています。
AGAの治療薬は服用を止めれば効果がなくなるため、必然的に長期間の付き合いになります。年間で30,000円近く節約できるメリットは大きいです。
専門クリニックのオリジナル薬との違い
ここまで、プロペシアとその後発医薬品であるフィナステリドについて説明しました。2つはいずれも「国内承認薬」といって、厚生労働省からら製造販売の承認を得ている薬です。
一方で、AGA治療・発毛治療を行うクリニックでは、オリジナルの治療薬を処方しています。価格がプロペシアの半額以下の薬もあり、治療費を節約したい人には嬉しい価格です。
ここでは、専門クリニックで処方しているオリジナル薬について説明します。
効果はプロペシアと同じ
プロペシアと同じフィナステリドを有効成分としたオリジナル治療薬があります。有効成分が同じですので効能も同じです。フィナステリドの含有量もほとんどが1mgとプロペシアと変わりません。
また、フィナステリドだけでなくミノキシジルのオリジナル薬も処方しています。フィナステリドの効果はあくまでも「AGAの進行遅延」であり、現状維持です。一方でミノキシジルには発毛効果があり、今よりも増やしたいと考えている人には必須の薬と言えます。
価格はプロペシアの半分以下
クリニックオリジナル薬の魅力はなんと言っても治療費が節約できる点です。プロペシアや後発医薬品のフィナステリドしか処方していない皮膚科病院等では1ヶ月分6,000円~7,000円の治療費が必要になりますが、オリジナル薬では1ヶ月3,000円~と、治療費を半分以下に節約することもできます。
以下は主要クリニックで処方しているオリジナル薬の価格です。
クリニック | 価格 |
AGAスキンクリニック | 14,000円~(ミノキシジルとのセット) |
AGAヘアクリニック | 5,500円 |
湘南美容クリニック | 3,000円 |
※AGAスキンクリニックのオリジナル薬はフィナステリドのみの処方は行っていません。
海外製がほとんどのため国内未承認薬である
プロペシアとその後発医薬品であるフィナステリドは厚生労働省から製造販売承認を得た「国内承認薬」です。しかし、クリニックのオリジナル薬は国内未承認の薬となります。
日本は医薬品の安全基準が高く設定されており、審査を通過するには入念なテストが行われます。それと比較すると海外の安全基準は低めに設定されているので、その点を不安に感じるかもしれません。
しかし、クリニックのオリジナル薬は海外の製薬会社で製造されており、クリニックの医師が責任を持って処方しているので不安を感じる必要はないでしょう。
副作用はプロペシアとほぼ同じ
クリニックオリジナル薬の副作用ですが、有効成分はプロペシアと同じですので、副作用もほぼ同じです。
まとめ
以上、フィナステリドとプロペシアの違いについて説明しました。
フィナステリドはプロペシアの後発医薬品(ジェネリック)であり価格が安いですが、同成分・同薬効です。副作用や服用方法といった点も違いはありません。現在プロペシアを服用しているのであれば、フィナステリドに切り替えるだけで年間1万円以上、治療費を節約することができます。
そして、もっと治療費を節約したい人におススメなのが、AGA治療・発毛治療を専門に行うクリニックが処方しているオリジナル薬です。
国内未承認の薬とはなりますが、プロペシアと同成分であり同等の効果が期待できます。それでいて価格は1ヶ月分で3,000円~と、プロペシアの半額以下のクリニックもあります。
AGA治療薬の効果は薬を服用している時しかありません。そのため服用期間は長くなります。治療費を節約したいのであれば、オリジナル治療薬を処方しているクリニックで治療を受けることをおすすめします。
金井 伸一
毛髪診断士。「ハゲ活」編集長。25歳で頭頂部から薄くなりあっという間に若ハゲになる。20代30代のほぼ全てをAGA治療に費やす。通院したクリニックの数は10以上。AGA治療に関するお役立ち情報をお届けします。

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