AGA治療薬の副作用は?主な症状と対処法【2026年】

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AGA治療薬の副作用と発生頻度・対処法

2026年8月13日更新

本記事は、AGA治療に使われる薬の副作用を、日本皮膚科学会の診療ガイドライン、PMDAの電子添文・一般用医薬品添付文書、厚生労働省の公表資料から整理した医療情報です。特定の製品・クリニックや、国内未承認の内服ミノキシジル・注入施術を勧めるものではありません。

胸痛、呼吸困難、失神、顔・唇・舌・喉の腫れ、自殺したいという考えなどがある場合は、記事を読み続けず、救急要請を含め速やかに医療機関へ相談してください。

AGA治療薬の副作用は、EDや性欲減退だけではありません。使用する薬によって、肝機能障害、射精障害、抑うつ症状、頭皮のかぶれ、頭痛、めまい、胸痛、動悸、むくみなど注意する症状が異なります。

また、フィナステリドとデュタステリドには男性AGAに対する国内承認製品がありますが、内服ミノキシジルは日本でAGA治療薬として承認されていません。ミノキシジル外用薬とは承認状況・副作用を分けて考える必要があります。

この記事では、主な薬ごとの副作用、臨床試験の発生頻度を見る際の注意点、副作用が疑われるときの対応、処方前に医師へ伝えることを解説します。

AGA治療薬の副作用を先に比較

薬・治療 国内での位置づけ 主に注意する症状
フィナステリド内服 男性AGAの国内承認製品あり
日本皮膚科学会は男性に推奨度A
リビドー減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少、肝機能障害、抑うつ症状、乳房症状など
デュタステリド内服 男性AGAの国内承認製品あり
日本皮膚科学会は男性に推奨度A
リビドー減退、勃起不全、射精障害、乳房障害、肝機能障害・黄疸、抑うつ気分など
ミノキシジル外用 壮年性脱毛症の国内承認製品あり
日本皮膚科学会は男性5%・女性1%を推奨度A
頭皮の発疹・赤み・かゆみ・かぶれ、頭痛、めまい、胸痛、心拍数増加、急な体重増加、むくみなど
ミノキシジル内服 AGA・女性型脱毛症の治療薬として国内未承認
日本皮膚科学会は推奨度D
多毛症、胸痛、心拍数増加、動悸、息切れ、呼吸困難、むくみ、体重増加など
育毛メソセラピー・注入治療 製剤・成分・濃度・投与方法が施術ごとに異なる 注射による痛み・出血・腫れ・感染、配合薬による全身・局所の副作用など

同じ成分名でも、商品、濃度、用量、投与方法が違えば安全性は同じではありません。クリニックのオリジナル治療薬は、成分名だけで国内承認品と判断しないでください。

副作用が出る確率は一つの数字では表せない

副作用の発生頻度は、薬、用量、対象者、観察期間、調査方法によって変わります。臨床試験の数値は参考になりますが、自分に起きる確率をそのまま示すものではありません。

たとえばフィナステリドの電子添文では、国内臨床試験の0.2mg・1mg投与群276人で、リビドー減退1.1%、勃起機能不全0.7%と記載されています。同じ試験の1mg投与群における性機能関連の副作用は2.9%で、プラセボ群は2.2%でした。

デュタステリドでは、電子添文に掲載された120人の国内長期投与試験で、勃起不全10.8%、リビドー減退8.3%、射精障害4.2%でした。別の試験では異なる割合が報告されているため、フィナステリドと数字だけを横並びにして、どちらが安全と断定することはできません。

市販後に報告された症状には、正確な発生頻度が分からないものもあります。頻度不明は、副作用が存在しない、極めてまれ、安全という意味ではありません。

フィナステリドの副作用

フィナステリドは、男性における男性型脱毛症の進行遅延を効能・効果とする国内承認薬です。通常は0.2mgを1日1回、必要に応じて増量できますが、1日1mgが上限です。

性機能・生殖器に関する症状

電子添文には、リビドー減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少、睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下などが掲載されています。

性機能に関する症状は、深く考えすぎなければよい、気持ちの問題だけと片づけないでください。電子添文には、リビドー減退、勃起機能不全、射精障害について、投与中止後も持続したとの市販後報告があると記載されています。

症状が出た場合は、自己判断で増減量したり、別のAGA薬へ切り替えたりせず、処方医へ相談してください。妊活中、精液検査で異常を指摘された、不妊治療中の場合も事前に伝えます。

肝機能障害

重大な副作用として、頻度不明の肝機能障害が記載されています。だるさ、食欲低下、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿の色が濃くなるなどがある場合は、速やかに医療機関へ相談してください。

フィナステリドは主に肝臓で代謝されます。肝機能障害がある人は処方前に医師へ伝え、血液検査が必要か確認してください。

気分の変化・自殺念慮

現行の電子添文には、因果関係は明らかではないものの、自殺念慮、自殺企図、自殺既遂が報告されていると記載されています。うつ病・うつ状態、自殺念慮・自殺企図の既往がある人への注意も追加されています。

気分の落ち込み、不安、興味の低下、眠れない状態が続く、自分を傷つけたい・死にたいと考えるなどの変化を軽視しないでください。自殺念慮・自殺企図が現れた場合は服用を中止し、速やかに医師等へ連絡するよう電子添文は案内しています。差し迫った危険がある場合は119番へ連絡してください。

乳房症状・アレルギー

乳房の圧痛・肥大、発疹、じんましん、かゆみ、唇・舌・喉・顔の腫れを含む血管浮腫なども掲載されています。しこり、痛み、乳頭からの分泌がある場合は診察を受けてください。

女性・子どもによる取り扱い

フィナステリドは女性・子どもに適応がありません。特に妊婦、妊娠している可能性がある女性、授乳中の女性は、粉砕・破損した錠剤を取り扱わないでください。

電子添文は、錠剤がコーティングされているため、割れたり砕けたりしていなければ通常の取り扱いで有効成分に接触することはないとしています。「女性は包装にも一切触れてはいけない」と過度に一般化せず、破損させないことと保管場所に注意してください。

PSA検査への影響

フィナステリドは血清PSA値を低下させます。前立腺がん検診やPSA検査を受けるときは、AGA目的の服用でも医師へ伝えてください。数値を自己判断で評価しないでください。

デュタステリドの副作用

デュタステリドにも、男性AGAに対する国内承認製品があります。AGA用製品の承認用量は1日1回0.1mgまたは0.5mgです。女性・小児には投与せず、重度の肝機能障害がある人には禁忌です。

性機能不全・乳房障害

電子添文には、リビドー減退、勃起不全、射精障害を含む性機能不全が1%以上の副作用として掲載されています。注記では、投与中止後も持続したとの報告があるとされています。

乳房の腫れ、乳頭痛、乳房痛、不快感などの乳房障害、精巣痛・精巣腫脹も掲載されています。症状がある場合は処方医へ相談してください。

精液・妊活への影響

電子添文は、52週間投与した海外試験で総精子数、精液量、精子運動率が平均で減少したことを掲載しています。平均値は正常範囲内でしたが、個々の受胎能への臨床的な意味は不明とされています。

妊活中、不妊治療中、精液所見に問題がある人は、治療を始める前に処方医と生殖医療の担当医へ相談してください。

肝機能障害・黄疸

重大な副作用として、肝機能障害と黄疸が記載されています。AST・ALT・ビリルビンの上昇などを伴うことがあります。だるさ、食欲低下、吐き気、黄疸、濃い尿などがあれば速やかに相談してください。

気分の変化・頭痛・めまい

抑うつ気分、頭痛、浮動性めまいなども電子添文に掲載されています。服用開始後の気分・睡眠・日常生活の変化を記録し、気になる症状は相談してください。

漏れたカプセルに女性・子どもが触れない

デュタステリドは皮膚から吸収されます。女性・子どもは、カプセルから漏れた薬剤に触れないでください。触れた場合は、直ちに石けんと水で洗います。

デュタステリドもPSA値に影響します。PSA検査や前立腺の診察時には服用を申告してください。

ミノキシジル外用薬の副作用

国内承認されたミノキシジル外用薬の添付文書には、次の症状が出た場合は使用を中止し、説明書を持って医師または薬剤師へ相談するよう記載されています。

  • 頭皮の発疹・赤み・かゆみ・かぶれ・ふけ・熱感
  • 頭痛、気が遠くなる、めまい
  • 胸の痛み、心拍が速くなる
  • 原因の分からない急激な体重増加、手足のむくみ

塗った場所だけに症状が出るとは限りません。高血圧・低血圧、心臓・腎臓の病気、むくみ、甲状腺機能障害がある人、65歳以上の人などは、使用前に医師または薬剤師へ相談するよう添付文書で案内されています。

赤みやかゆみがあるときに、回数を減らして続ける、濃度を下げる、内服ミノキシジルへ替えるといった自己調整はしないでください。詳しくはミノキシジルの副作用と対処法ミノキシジル外用薬の効果・副作用でも確認できます。

初期脱毛を効果の証拠と決めつけない

治療開始後に抜け毛が増えたと感じても、必ず新しい髪が生える前兆とは限りません。AGAの進行、別の脱毛症、体調変化、使用方法など複数の原因が考えられます。

抜け毛の急増、円形・斑状の脱毛、頭皮の強い炎症、眉毛・体毛の脱毛がある場合は、初期脱毛と自己診断せず皮膚科などへ相談してください。

内服ミノキシジルの副作用と未承認薬の注意

内服ミノキシジルは、日本でAGA・女性型脱毛症の治療薬として承認されていません。国内で承認されたAGA用の用法・用量や電子添文もありません。

日本皮膚科学会の診療ガイドラインは、利益と危険性が十分に検証されていないとして、男性型脱毛症・女性型脱毛症とも推奨度Dにしています。胸痛、心拍数増加、動悸、息切れ、呼吸困難、うっ血性心不全、むくみ、体重増加などの重大な心血管系障害を挙げています。

厚生労働省は、インターネットで購入した未承認のミノキシジル錠とフィナステリド錠を使用した人に肝障害・黄疸が発生した事例を公表しています。個人輸入した薬は、成分量、品質、保管、偽造品、健康被害時の対応にも問題がある可能性があります。

医療機関で処方されている場合も国内承認薬になるわけではありません。次の項目を確認してください。

  • 商品名、製造元、1錠の含有量、1日の用量
  • 国内未承認であること
  • 入手経路
  • 国内承認薬で代替できない理由
  • 期待できる利益と、分かっている・分かっていない危険性
  • 必要な診察・血圧測定・血液検査と実施頻度
  • 休薬・中止を判断する症状と連絡方法
  • 健康被害が生じた場合の補償

未承認薬は医薬品副作用被害救済制度の対象外

PMDAの医薬品副作用被害救済制度は、製造販売の承認・許可を受けた医薬品を適正に使用した場合の健康被害を基本的な給付対象としています。内服ミノキシジルなど国内未承認薬による健康被害は対象外です。

医療機関が必要な輸入手続きを行ったことは、その薬のAGAに対する品質・有効性・安全性が日本で承認されたことを意味しません。

育毛メソセラピー・注入治療の副作用

育毛メソセラピーは、承認された一つの薬や統一された一つの治療法ではありません。ミノキシジル、成長因子、ビタミンなど、医療機関・プランによって配合成分、濃度、量、注入方法が異なります。

注射による痛み、赤み、腫れ、出血、感染などに加え、配合薬による局所・全身の副作用が考えられます。針を使わない導入法でも、使用する薬剤の副作用がなくなるわけではありません。

提案された場合は、全成分・用量、製品名、国内承認の有無、入手経路、標準治療との違い、注入回数、総額、異常時の対応を確認してください。

複数のAGA治療薬を併用するときの注意

フィナステリドまたはデュタステリドと、ミノキシジル外用薬を組み合わせる治療はあります。しかし、併用すれば副作用が相殺される、必ず効果が高まる、安全になるという意味ではありません。

複数の薬を同時に始めると、症状がどの薬によるものか判断しにくくなる場合があります。AGA薬以外の処方薬、市販薬、サプリメントも含め、使用中のものをすべて医師・薬剤師へ伝えてください。

フィナステリドとデュタステリドを自己判断で併用する、内服ミノキシジルを追加する、外用薬の濃度・回数を増やすことは避けてください。

副作用が疑われるときの対処法

救急要請を考える症状

  • 強い胸痛、呼吸困難、意識を失う
  • 顔、唇、舌、喉が腫れる、呼吸しにくい
  • 自分を傷つけたい、死にたいという考えがある
  • 急速に悪化する重い症状がある

これらは様子を見ながら次回診察を待つ症状ではありません。119番への連絡を含め、速やかに医療機関へ相談してください。

早めに処方医へ相談する症状

  • 勃起機能、性欲、射精、精液量の変化
  • 気分の落ち込み、不安、睡眠の変化
  • 乳房の痛み・腫れ・しこり・分泌
  • だるさ、食欲低下、吐き気、濃い尿、黄疸
  • 動悸、息切れ、めまい、むくみ、急な体重増加
  • 頭皮の赤み、かゆみ、かぶれ、強いふけ

症状が出た日時、服用・使用した薬と時刻、用量、併用薬、飲酒、血圧・脈拍、体重の変化を記録すると相談に役立ちます。薬の箱、説明書、処方内容が分かる画面や書類も用意してください。

自己判断で薬を増減・変更しない

処方薬は、自己判断で半分にする、隔日にする、別の薬へ替える、飲み忘れ分をまとめて飲むことを避けてください。緊急性のある症状は救急対応を優先し、それ以外も処方医・薬剤師の指示を確認します。

市販のミノキシジル外用薬は、添付文書で相談対象とされる症状が出た場合、使用を中止して説明書を持参し、医師または薬剤師へ相談してください。

治療開始前に医師へ伝えること

  • 肝臓、心臓、腎臓、血圧、甲状腺の病気
  • うつ病・うつ状態、自殺念慮・自殺企図の既往
  • アレルギー歴
  • 妊活・不妊治療・精液検査の予定
  • 前立腺の病気、PSA検査・前立腺がん検診の予定
  • 献血の予定
  • 処方薬、市販薬、サプリメント、外用薬
  • 過去にAGA薬で出た症状

血液検査が正常でも、副作用が起きない保証にはなりません。何を調べる検査なのか、どのくらいの頻度で行うか、異常値が出た場合にどう対応するかまで確認してください。

よくある質問

AGA治療薬でEDになる確率はどのくらいですか?

一つの確率では表せません。フィナステリドの国内試験では、0.2mg・1mg投与群276人の勃起機能不全は0.7%でした。デュタステリド0.5mgの国内長期投与試験120人では勃起不全10.8%でした。ただし、対象者・期間・試験方法が異なるため単純比較できず、個人の発生確率でもありません。

副作用は薬をやめれば必ず治りますか?

必ずとはいえません。フィナステリドとデュタステリドの電子添文には、性機能不全が投与中止後も持続したとの報告があります。症状がある場合は自己判断で放置せず、処方医へ相談してください。

フィナステリドで気分が落ち込むことはありますか?

電子添文には抑うつ症状が掲載され、因果関係は明らかではないものの自殺念慮・自殺企図・自殺既遂も報告されています。気分や行動の変化がある場合は早めに相談し、自殺念慮がある場合は服用を中止して速やかに医師等へ連絡してください。差し迫った危険がある場合は119番へ連絡してください。

初期脱毛があれば薬が効いている証拠ですか?

効果の証拠とは限りません。AGAの進行や別の脱毛症などでも抜け毛は増えます。急な脱毛、斑状の脱毛、頭皮の炎症がある場合は初期脱毛と決めつけず診察を受けてください。

医師が処方する内服ミノキシジルなら承認薬ですか?

いいえ。医療機関で処方されていても、日本でAGA治療薬として承認されたことにはなりません。日本皮膚科学会の推奨度はDで、未承認薬による健康被害はPMDAの副作用被害救済制度の対象外です。

薬を飲んでいることを健康診断で伝える必要はありますか?

服用中の薬として伝えてください。特にフィナステリドとデュタステリドはPSA値へ影響するため、前立腺がん検診・PSA検査では必ず申告してください。

AGA治療薬を服用中でも献血できますか?

薬によって献血できない期間があります。自己判断で献血せず、薬の商品名と最終服用日を献血会場で申告し、日本赤十字社の最新基準を確認してください。

まとめ|ED以外の症状と薬の承認状況も確認する

AGA治療薬の副作用は、ED・性欲減退だけではありません。フィナステリドとデュタステリドでは性機能、肝機能、気分、乳房症状など、ミノキシジル外用薬では頭皮症状、頭痛、めまい、胸痛、心拍数増加、むくみなどに注意が必要です。

内服ミノキシジルは国内未承認で、日本皮膚科学会の推奨度はDです。外用薬より強い薬、医師が処方するから承認薬、血液検査をすれば安全とは考えないでください。

治療前に、商品名・用量・国内承認の有無・起こり得る症状・検査・異常時の連絡方法を確認し、体調の変化があれば自己判断で調整せず医師・薬剤師へ相談してください。

参考資料

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