飲むと癌になる?プロペシアを個人輸入するリスク
AGA治療薬として効果のあるプロペシア(フィナステリド)ですが、個人輸入代行業者から購入している場合、偽薬のケースや健康被害など、様々なリスクが存在します。
中でも特に服用している人が多いのが、プロペシアのジェネリックであるフィンペシアです。
実はこのフィンペシアにはキノリンイエローという発癌性物質が使用されているとして大きな騒ぎになりました。
プロペシアと癌の関連性について詳しく解説するとともに、フィンペシアを含めた個人輸入のリスクについて解説します。
目次
プロペシア(フィナステリド)に発癌の副作用はない
まずハッキリと伝えておきたいのは、プロペシア(フィナステリド)に発癌の副作用はありません。
国内のクリニック等で処方されている方は発癌性の心配をする必要はありませんので安心して下さい。
プロペシア(フィナステリド)とは
プロペシアはMSD株式会社(旧万有製薬)から発売されているAGA治療薬の商品名です。主成分はフィナステリドです。
プロペシアの効果は5α-リダクターゼの抑制です。それにより、男性ホルモンのテストステロンが、AGA(男性型脱毛症)の原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の発生を阻害し、AGAの進行を遅延する効果があります。
プロペシアは厚生労働省に認可されています。これは日本の安全基準をクリアしたという意味です。安全志向の強い日本では、危険な医薬品が認可されることはありません。それをクリアしたということは、プロペシアの服用が発癌を促すような事態はあり得ないことを意味します。
プロペシアのジェネリック医薬品について
医薬品には特許の有効期限が設けられています。それが過ぎると、別の製薬会社が全く同じ成分の医薬品を作れるようになるという仕組みです。
特許期間満了後に開発される医薬品はジェネリック医薬品と呼ばれています。そして、プロペシアのジェネリック医薬品として国内で初めて認可されたのがファイザーという商品です。
ファイザーの主成分はプロペシアと同じフィナステリドであり、当然効果も同じです。
プロペシアは臨床試験が行われている
フィナステリドを主成分とした薬を世界で最初に発売したのは米国のメルク社です。プロスカーという商品名で1992年に発売されました。
元々は前立腺肥大の治療薬として発売された薬ですが、臨床試験を行う過程で育毛効果があることも確認され、その後育毛剤としての研究がすすめられ、1997年にAGA治療薬としてFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けました。
日本では2000年以降にAGA治療薬として臨床試験が行われ、2005年10月に厚生労働省に認可されています。
プロペシアの臨床試験は5年以上に及ぶものであり、フィナステリドの含有量は、0.2㎎と1㎎の2種類が用いられました。同時にプラセボ群の被験者も用意されています。プラセボ群というのは、思い込みによる影響の可能性を排除するため、医薬品に似せたものをテストさせる存在です。
2種類のプロペシアの被験者とプラセボ群を準備したことからも、プロペシアの臨床試験がしっかり行われているのは明らかだと言えます。
プロペシアの副作用とは
薄毛治療に効果があるプロペシアには、他の医薬品と同様に副作用が存在しています。
臨床試験では、フィナステリド0.2mgを投与したグループで1.5%、1mgを投与したグループで6.5%、プラセボ群で2.2%から訴えがあり、そのほとんどが男性機能の低下や性欲の減退でした。
しかしこれらはあくまでも自覚症状であり、フィナステリド自体に性欲に関連する男性ホルモンへの作用がないことから、深刻な副作用とはとらえられていません。
個人輸入したプロペシアを飲むと癌になる?
処方箋が必要な薬を入手するには医師の処方が必要ですが、海外の医薬品を医師の処方なしで入手する方法があります。個人輸入です。
日本国内で承認されていない医薬品であっても、個人で使用することを目的としたものであれば日本国内の持ち込むことが可能です。それを利用し、あたかも医薬品のネット通販のように販売しているのが個人輸入代行業者です。
AGA治療薬を扱う個人輸入代行業者は存在しており、中でも多く流通しているのがインドの製薬会社シプラ社製のフィンペシアです。
フィンペシアとは
個人輸入代行サービスを中心に、フィンペシアはプロペシアのジェネリック医薬品だと宣伝されています。ですが、正確に言えばフィンペシアはプロペシアのジェネリック医薬品ではありません。
ジェネリック医薬品とは特許が切れた後に開発されるものであり、フィンペシアは特許が切れる前にインドのシプラ社が開発したものなのです。つまり、プロペシアの模造品コピー品だと言えます。
フィンペシアには発癌性物質が含まれる?
フィンペシアの主成分はプロペシアと同じフィナステリドです。よって期待できる効果も同じです。しかし、1点だけ大きく異なる部分があります。それはフィンペシアが、キノリンイエローという物質でコーティングされていることです。
キノリンイエローとは
タール系の色素であるキノリンイエローは発癌性があり、体に害を及ぼす物質として、欧州では自主規制の対象となっています。
日本国内では極微量であれば問題なしとして、医薬品のコーティング剤として使用することは認めていますが、使用量は制限されています。
日本国内で承認されている薬であれば問題ないということですが、海外の医薬品となるとどの程度の量が使用されているのか不明であり、発癌性や健康を損なう可能性は否定できません。
プロペシアとフィンペシアは全く別の薬
以上の様に、プロペシアとフィンペシアは、全く異なる医薬品です。プロペシアが癌を発症させるという噂も、フィンペシアの存在が関係しています。
フィンペシアは日本国内で臨床試験が行わていません。フィンペシアに限らず個人輸入した海外の医薬品全てに言えることですが、万が一服用することで体に異変が起きた場合、どのような薬であるかが把握されていないため、医師も対処が難しいと言われています。
プロペシアは専門クリニックで処方してもらうべき
AGA治療のためにプロペシア(フィナステリド)を服用する場合はAGA治療の専門クリニック、またはAGA外来に対応している皮膚科など、医師の処方を受けて服用するべきです。
プロペシアは年単位で飲み続けるべき薬です。プロペシアの出所が不確かだと、安心して服用することができません。リスクマネジメントのためには、絶対に専門クリニックのプロペシアを利用すべきです。
薬の個人輸入を絶対オススメしない理由
フィンペシアのリスクについて説明しましたが、AGA治療ではミノキシジルも人気の治療薬です。ミノキシジルを含めた薬の個人輸入のリスクについて以下に説明します。
偽薬の可能性がある
個人輸入代行サービスは様々な海外の医薬品を扱っています。需要のある医薬品であれば、何でも扱うのが個人輸入代行サービスです。仲介業者の数が極めて少ないため、安価で購入できるのが最大のメリットです。
しかし、それは医薬品に対する見張りの眼が少ないことを意味します。不当な利益を得るために、偽薬を掴まされてしまうリスクが大きいのです。
すでに説明したことですが、プロペシアは年単位の服用が前提になります。偽薬を使い続けることによる損失は計り知れません。だから、偽薬の可能性を根絶できない個人輸入代行サービスは危険なのです。
深刻な健康被害が出た事例がある
個人輸入によるトラブルは過去に発生しています。偽薬によって健康被害を受けたというトラブルは現在でも後を絶ちません。そして、実際に死傷者が発生した事件も起こっているのです。
プロペシアを個人輸入して、同じトラブルが発生しないとは誰も断言できません。プロペシアの偽薬による最初の犠牲者を出さないためにも、個人輸入代行サービスは敬遠すべきです。
手軽に発毛するなら「メディカルミノキ5」がおすすめ
「スカルプD」ブランドのアンファーが発売した発毛剤
発毛成分ミノキシジルを5%配合
内服薬よりも副作用が少なく通販でも購入可能
1日2回、頭皮に塗布するだけ
1ヶ月6,750円~とリアップX5プラスよりも安い
メディカルミノキ5とリアップX5の違いについて、詳しくは以下のリンクをご覧ください。
まとめ
フィンペシアとはインドのシプラ社が販売しているフィナステリド剤である
フィンペシアにはコーティング剤としてキノリンイエローが使用されている
キノリンイエローは発癌性があり、欧州で自主規制の対象となっており、日本国内でも使用量が制限されている
薬の個人輸入は健康リスクや偽薬のリスクがあるため使用しないほうが良い
石水 朋哉

最新記事 by 石水 朋哉 (全て見る)
- 通院不要で治療費も節約!オンライン診療対応のAGA治療クリニックおすすめ5院 - 2020年4月29日
- 育毛剤がAGAの薄毛に効かない3つの理由と正しい対策 - 2019年3月22日
- 50代でも生える!原因を理解して始める3つの正しい薄毛対策 - 2019年3月12日
