9月~10月は抜け毛が多い時期?それ以外はAGAかも
もしあなたが「最近急に抜け毛が増えた。今までは気になったことがなかったのに」と思っているのであれば、その抜け毛の原因は
- 季節による時期的な抜け毛
- AGA(男性型脱毛症)による抜け毛
この2つのどちらかである可能性が高いと言えます。
夏の終わりから秋(9月~10月)は抜け毛が増える季節であり、もし今がその時期に合致しているのであれば、しばらく様子を見てよいでしょう。
しかし、その他の季節であれば一度AGAを疑ってみてください。
時期的な抜け毛の特徴や原因と、AGAによる抜け毛の症状について詳しく説明します。
目次
抜け毛が増える時期・季節について
抜け毛は基本的に一定のペースを保っています。しかし、とある時期に限り、抜け毛の量が大幅に増加するのです。ここでは、その時期やメカニズムについて、説明していきます。
抜け毛は9月~10月に増える
結論から言うと、年間の中で抜け毛が最も増えるのは、夏の終わりから秋(9月~10月)です。この時期の抜け毛の量は他の季節のおよそ3倍だと言われています。
体質的に抜け毛の多い人であれば、1日に300本以上の髪の毛が抜け落ちているのです。
以下の画像はGoogle Trendにて、2016年1月24日~2017年1月21日の約1年の間で、「抜け毛」というキーワードでGoogle検索が行われた回数をグラフ化したものです。
縦軸が検索回数のボリューム(最高100)で、横軸は検索された日にちです。少々見難いですが、9月ごろにピークを記録しているのがわかると思います。
8月28日ごろからボリュームが90を超え、9月4日ごろにピークの100を迎え、11月に入ると一気に検索回数が減少しています。
「抜け毛」で検索する方はどんな人か?「抜け毛が増えた悩みを抱えている人」です。つまり、Googleの検索回数からもわかるように、夏の終わりから秋にかけて抜け毛が多くなるということです。
9月~10月に抜け毛が増える理由
9月~10月に抜け毛が増加する理由には以下の2つがあります。
夏に蓄積したダメージによるもの
夏の強い紫外線により頭皮はダメージを受けています。また、夏バテによる食欲低下・ダイエットが招く栄養不足や、熱帯夜による睡眠不足など、夏は髪の毛にとっては過酷な季節です。
それらのダメージにより髪の毛は元気がなくなり、夏の終わりから秋にかけて抜け毛となってしまうのです。
毛母細胞の入れ替わりによるもの
毛母細胞とは髪の毛の根部分にある毛包を構成している要素の1つです。夏の終わりから秋にかけて、寒い季節の訪れに備えて毛母細胞の入れ替えが行われます。
その影響で抜け毛の量が増加しているのです。
正常な時の1日の抜け毛量は約59本
人間の髪の毛は、平均で1日に59本抜け落ちています。これは特別な抜け毛の原因を抱えていない正常なケースです。
ただし、59本という数は平均値なので、実際には大きな個人差があります。1日に100本近くの抜け毛が発生する人もいれば、10本前後しか抜けない人も存在するのです。
抜け毛量の平均値だけでなく、正常時の自分の抜け毛の数を把握することも大切です。
時期的な抜け毛は一過性のものなので心配は不要
夏の終わりと共に急増する抜け毛は、一過性のことです。毛母細胞の入れ替えが済んだ時点で、抜け毛の増加はピタリと止みます。何より、秋に抜け毛量が増えることは、人間の自然な現象の1つです。それを不安に感じることはありません。
ただし、夏に頭皮や髪の毛のダメージを蓄積させていると、夏の終わりから抜け毛が増加します。これは自然的な現象ではありません。夏のダメージ蓄積による抜け毛と時期的な抜け毛は異なります。そのことだけは留意しておくべきです。
9月~10月以外はAGAの可能性が大
秋が訪れていないにも関わらず、抜け毛の量が激増することがあります。その時に最も疑わしい原因はAGAです。
AGAとは
AGAは男性型脱毛症とも呼ばれています。その名の通り、男性しか発症しない薄毛の病気です。
AGAの原因となるのはテストステロンと5αリダクターゼです。男性ホルモンのテストステロンが酵素の5αリダクターゼが接触すると、DHT(ジヒドロテストステロン)に変化します。DHTが頭皮や髪の毛に働きかけ、抜け毛の量を大幅に増加させるのです。
AGAは時期的な抜け毛と異なり、自然に解消することはありません。AGAは未然に防ぐのが最適で、次善が早期治療を行うことです。
抜け毛の原因はヘアサイクルの乱れ
AGAを発症した男性は、様々な悪影響を受けることになります。ですが、最も大きい抜け毛の原因はヘアサイクルの乱れです。
ヘアサイクルは成長期→退行期→休止期で構成されています。髪の毛の成長が行われているのは第一段階である成長期で、およそ2~6年かけて行われるものです。そして、退行期の訪れで成長ペースは落ちこんでいき、休止期で成長は完全に止まって抜け毛になります。
しかし、AGAになってしまうと成長期が数ヶ月~1年と大幅に短くなるのです。
抜け毛が細くて短かったら要注意
AGAを発症している人の特徴として抜け毛の増加がありますが、抜け毛自体にも大きな特徴があります。それは「細く短い」ということです。
AGAになるとヘアサイクルが乱れ、成長期間が大幅に短くなると前述しました。本来2年~6年かけて太く長くなる髪の毛は数ヶ月~1年しか成長せずに抜け落ちます。当然抜けた毛は細くて短くなるのです。
抜け毛が増えたら本数をチェックすると同時にその太さと長さもチェックするようにして下さい。
AGAを治療するには
抜け毛の量に悩んでいる人にとって、AGAの発症は重大な問題です。しかし、AGAは原因が科学的に解明され治療薬も開発されています。
以下は、最も効果的だと評価されているAGAの治療方法です。
プロペシア(フィナステリド)やミノキシジルを服用する
AGAによる抜け毛は、体内のDHT(ジヒドロテストステロン)が原因になっています。よって、髪の毛や頭皮に対して使う育毛剤は効果がありません。また、頭皮の状態を改善する育毛サロンなどの民間療法でも改善は出来ません。
優れた治療効果を発揮するのが、プロペシア(フィナステリド)やミノキシジルといった治療薬の服用です。
プロペシア(フィナステリド)とは
もともと前立腺肥大の治療薬でしたが、臨床試験を行う過程で薄毛改善の効果が確認されて育毛剤としての研究が進み、1997年にAGA治療薬として認可されました。
日本ではMSD社(旧万有製薬)から発売されているプロペシアが一般的に有名ですが、これはフィナステリドという薬の商品名です。
プロペシア(フィナステリド)は5αリダクターゼの活動を抑え、AGAの原因となるDHTの発生を阻害する効果があります。原因物質を発生させないことでAGAの進行を止める、遅らせるというわけです。
ミノキシジルとは
前述したプロペシア(フィナステリド)がAGAの進行を遅らせる薬であれば、ミノキシジルは発毛の薬です。プロペシアだけではAGAの進行は止まっても発毛までは期待できません。
ミノキシジルは血管を拡張させる効果があり、その結果髪の成長に必要な栄養素が毛乳頭まで運ばれ、細胞分裂を促して髪の毛を成長させるのです。
AGAが進行してすでに薄毛になっている方はプロペシアと合わせてミノキシジルの服用が好ましいでしょう。
治療薬は専門クリニックで処方してもらえる
プロペシアやミノキシジルは、AGA治療の専門クリニックで処方してもらえます。そして、それ以外の入手方法を利用するべきではありません。
特に、海外のコピー薬を安価で購入できる個人輸入は偽薬の可能性が高く、厚生労働省も注意喚起をしています。最悪の場合死亡したケースもあります。
AGA治療の専門クリニックであれば、血液検査による副作用のチェックや、発毛状況の経過も確認してもらうことができます。
まとめ
9月~10月は他の季節のおよそ3倍抜け毛が増える時期
9月~10月は紫外線など夏に蓄積されたダメージにより抜け毛が増える
9月~10月は毛母細胞が入れ替わる時期のため抜けが増える
時期的な抜け毛の増加は一過性のものなので心配は不要
9月~10月以外の抜け毛増加はAGAの可能性大
量の増加とともに、細くて短い抜け毛は要注意のサイン
AGAはプロペシア、ミノキシジルといった治療薬で改善が可能
AGA治療薬は専門クリニックで処方してもらう。個人輸入は絶対NG!
石水 朋哉

最新記事 by 石水 朋哉 (全て見る)
- 通院不要で治療費も節約!オンライン診療対応のAGA治療クリニックおすすめ5院 - 2020年4月29日
- 育毛剤がAGAの薄毛に効かない3つの理由と正しい対策 - 2019年3月22日
- 50代でも生える!原因を理解して始める3つの正しい薄毛対策 - 2019年3月12日
