プロペシアは肝臓に悪い?肝機能障害の副作用・検査と注意点【2026年】
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2026年8月12日更新
プロペシアの電子添文には、重大な副作用として肝機能障害が「頻度不明」で記載されています。また、AST・ALT・γ-GTP上昇が報告されています。
肝機能障害がある人を対象とした臨床試験は実施されていません。肝臓の病気や健康診断での異常を指摘されたことがある人は、処方前に医師へ伝えてください。疲れやすい、体がだるい、力が入らない、吐き気、食欲不振などが現れた場合は、速やかに医師・薬剤師へ相談します。
プロペシアを長く服用するにあたり、「肝臓に負担がかからないか」「血液検査は必要か」「お酒を飲んでもよいか」と心配になる人もいるでしょう。
プロペシアの有効成分フィナステリドは主に肝臓で代謝されます。ただし、肝臓で代謝されることだけを理由に、すべての服用者へ肝障害が起こるわけではありません。一方で、電子添文には重大な副作用として肝機能障害が記載されているため、症状や検査値の変化を見逃さないことが大切です。
この記事では、プロペシアと肝臓の関係、肝機能障害の頻度、注意したい症状、血液検査の見方、健康診断で異常を指摘された場合の対応、飲酒・食事・サプリメントの注意点を、2026年8月時点のPMDA・厚生労働省資料に基づいて解説します。
この記事は一般的な医療情報であり、個別の検査結果の診断や服薬中止を指示するものではありません。検査値の基準は検査機関で異なり、ほかの病気や薬も含めた判断が必要です。自己判断で服用を続けたり中止したりせず、処方医へ相談してください。
プロペシアは肝臓に悪い?

プロペシアで肝機能障害が起こる可能性はあります。PMDAの電子添文では、肝機能障害が重大な副作用として記載されています。
一方、「プロペシアを飲めば肝臓が必ず悪くなる」「内服薬はすべて肝臓へ大きな負担をかける」と断定することもできません。リスクは、肝臓の状態、服用中の薬、飲酒、ほかの病気などを含めて個別に確認します。
フィナステリドは主に肝臓で代謝される
電子添文には、フィナステリドは主に肝臓で代謝されると記載されています。代謝にはチトクロームP450のCYP3A4が関係します。
肝機能障害がある患者を対象とした臨床試験は実施されていません。肝臓の病気、過去の薬物性肝障害、健康診断の肝機能異常がある人は、処方前に必ず医師へ伝えてください。
肝機能障害の発現頻度は「不明」
現在の電子添文では、重大な副作用である肝機能障害の頻度は「不明」です。
旧記事では、過去の使用成績調査をもとに「肝機能障害が起こる確率は0.2%」と断定していました。しかし、現在の電子添文は頻度不明としているため、0.2%をすべての服用者へ当てはまる発症確率として扱う記載は削除しました。
現在の電子添文に記載された肝臓の副作用
| 項目 | 電子添文の記載 |
|---|---|
| 重大な副作用 | 肝機能障害 |
| 発現頻度 | 頻度不明 |
| 肝臓に関する検査値 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 |
| 肝機能障害がある人 | 主に肝臓で代謝される。肝機能障害患者を対象とした臨床試験は未実施 |
電子添文では、副作用が現れることがあるため観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与中止など適切な処置を行うよう医療従事者へ注意されています。
患者が検査値だけを見て継続・中止を決めるのではなく、症状、服用開始からの経過、ほかの薬、感染症、飲酒、脂肪肝なども含めて医師が判断します。
肝機能障害で注意したい症状
PMDAの患者向医薬品ガイドでは、肝機能障害の主な自覚症状として次の項目が案内されています。
- 疲れやすい
- 体がだるい
- 力が入らない
- 吐き気
- 食欲不振
厚生労働省の薬物性肝障害に関するマニュアルでは、一般的な症状として、発熱、黄疸、発疹、吐き気・嘔吐、かゆみなども挙げられています。
症状がなくても検査値だけ変化する場合がある
肝機能障害では、自覚症状がはっきりしないまま血液検査で異常が見つかる場合があります。健康診断やほかの診療科で検査を受けた場合は、プロペシアを服用していることを医師へ伝えてください。
速やかな受診が必要な症状
皮膚や白目が黄色い、尿の色が濃い、強いだるさや吐き気が続く、意識がおかしいなどの症状がある場合は、速やかに医療機関へ相談してください。
受診時は、プロペシアの箱や薬剤情報提供書、服用中の薬・サプリメントの一覧、症状が始まった日を伝えます。
肝機能を確認する血液検査

肝臓の状態を確認するときは、複数の検査項目を組み合わせて評価します。
| 主な検査項目 | 確認する内容の例 |
|---|---|
| AST(GOT) | 肝臓・筋肉などの細胞障害で上昇することがある |
| ALT(GPT) | 肝細胞の障害で上昇することがある |
| γ-GTP | 胆道系の異常や飲酒などで上昇することがある |
| ALP | 胆汁の流れに関係する異常などで上昇することがある |
| 総ビリルビン | 黄疸などの評価に使われる |
1項目が少し高いだけで、プロペシアによる肝機能障害と断定することはできません。基準範囲、服用前の値、変化の程度、ほかの検査、症状を合わせて医師が評価します。
「ALTが31以上なら中止」とは一律に判断できない
旧記事では、ALTが31IU/L以上なら肝細胞障害と認定され、服用中止を検討すると説明していました。しかし、検査の基準範囲は検査機関や測定方法で異なり、1つの数値だけで原因や中止を判断できません。
健康診断の結果に「要受診」「要精密検査」「経過観察」などの判定がある場合は、その結果を処方医へ見せてください。
プロペシア服用前・服用中の検査は必要?
プロペシアの電子添文には、すべての人へ同じ間隔で血液検査を行うという決まりは記載されていません。実際の検査時期は、持病、過去の検査結果、服用中の薬、年齢、医療機関の方針などによって異なります。
処方前に医師へ伝えたいこと
- 肝臓の病気を指摘されたことがある
- 脂肪肝、肝炎、黄疸、薬物性肝障害の経験がある
- 健康診断でAST・ALT・γ-GTPなどの異常を指摘された
- 日常的に飲酒している
- ほかの処方薬、市販薬、漢方薬を使用している
- サプリメントや健康食品を使用している
- 過去に薬で発疹や体調不良が起きた
健康診断の結果を持参する
直近の健康診断や血液検査結果がある場合は、診察時に持参すると服用前の状態を確認する参考になります。
ただし、健康診断の結果だけで必要な検査をすべて代用できるとは限りません。検査日や項目、現在の体調によっては追加検査が必要です。
検査頻度は医療機関によって異なる
AGAクリニックの中には処方前や治療中に血液検査を行うところがありますが、全クリニックで必須、いつでも無料とは限りません。
契約前に、検査の有無、実施時期、検査項目、費用、健康診断結果を提出できるか、オンライン診療の場合の検査方法を確認してください。
検査値に異常が出た場合の対応
処方医へ検査結果を見せる
健康診断やほかの医療機関で異常を指摘された場合は、検査結果を処方医へ見せます。プロペシアの服用開始日、服用量、飲酒、ほかの薬やサプリメントの使用開始日も伝えてください。
自己判断で薬を増減しない
検査値が高いから半分に割る、隔日で飲む、別のAGA薬へ切り替えるといった自己調整は避けてください。電子添文では、プロペシアを分割・粉砕しないよう記載されています。
医師は、再検査、服用中止、ほかの原因の検査、専門診療科への紹介などを検討します。
ほかの原因も確認する
肝機能検査値は、脂肪肝、ウイルス性肝炎、飲酒、ほかの薬、サプリメント、感染症、激しい運動などでも変化する場合があります。
プロペシアだけを原因と決めつけず、医師の診察と必要な検査を受けてください。
飲酒しながらプロペシアを服用してもよい?

プロペシアの電子添文には、「飲酒した日は服用しない」「お酒と何時間空ける」といった一律の指示は記載されていません。
そのため、旧記事の「晩酌する人は朝に服用すればよい」という説明は削除しました。服用時間をずらすだけで肝機能障害を防げるとは確認されていません。
一方、過度の飲酒は肝臓の病気や検査値異常に関係します。日常的に飲酒する人、健康診断で肝機能異常を指摘された人は、飲酒量と頻度を医師へ正確に伝えてください。
食事や生活習慣で肝機能障害を防げる?
バランスのよい食事、適度な運動、禁煙、十分な睡眠、過度な飲酒を避けることは、全身の健康管理として大切です。
しかし、「肝臓に良い食品」「休肝日」「運動」「睡眠」によって、プロペシアによる薬物性肝障害を確実に予防できるわけではありません。生活習慣を整えているから血液検査や受診が不要になることもありません。
サプリメント・健康食品にも注意
サプリメント、健康食品、漢方薬でも肝機能障害が起きる場合があります。「肝臓を守る」「デトックス」などの表示だけで安全と判断せず、使用している全製品を医師・薬剤師へ伝えてください。
検査値に異常があるときに、新しいサプリメントを自己判断で追加しないでください。
個人輸入品では原因確認が難しい
海外サイトや個人輸入代行で購入した薬は、日本の制度に基づく品質・有効性・安全性の確認を受けていません。表示と異なる成分・含量、不純物、偽造品の可能性があります。
健康被害が起きたときに正確な成分や製造状況が分からず、医師や薬剤師が迅速に対応しにくい場合があります。また、個人輸入品による健康被害は医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
「個人輸入品の4割が偽造品」「代行業者の9割が違法」とする旧記事の断定は、フィナステリド全体に当てはめられる公的統計を確認できないため削除しました。
プロペシアと肝臓に関するよくある質問
プロペシアで肝機能障害が起きる確率は0.2%ですか?
現在の電子添文では、重大な副作用である肝機能障害は「頻度不明」です。旧記事の0.2%を、現在服用するすべての人の発症確率とは扱えません。
肝機能障害がある人も服用できますか?
フィナステリドは主に肝臓で代謝され、肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施されていません。服用の可否は、病気の状態や検査結果を確認した医師が判断します。
健康診断でALTが高かったら中止すべきですか?
1つの数値だけで原因や中止を決めることはできません。検査結果を処方医へ見せ、服用前の値、ほかの検査項目、症状、飲酒、ほかの薬などを合わせて判断してもらってください。
血液検査は何か月ごとに必要ですか?
電子添文に全員共通の検査間隔は定められていません。肝臓の病気、過去の検査結果、服用中の薬、医療機関の方針などによって異なります。処方時に次回の検査時期を確認してください。
健康診断の結果で代用できますか?
参考にできる場合がありますが、検査日や項目によっては追加検査が必要です。結果を自己判断せず、医療機関へ提出して確認してください。
飲酒する日はプロペシアを朝に飲めば安全ですか?
服用時間をずらせば肝機能障害を防げるという公的な根拠は確認できません。飲酒量・頻度と肝機能検査の結果を医師へ伝え、個別の指示を受けてください。
肝臓に良い食品やサプリメントはありますか?
特定の食品やサプリメントで、プロペシアによる肝機能障害を防げるとは確認されていません。サプリメント自体が肝機能障害に関係する場合もあるため、自己判断で追加せず医師・薬剤師へ相談してください。
ジェネリックなら肝臓への負担はありませんか?
国内承認ジェネリックも有効成分はフィナステリドで、電子添文に肝機能障害、AST・ALT・γ-GTP上昇が記載されています。ジェネリックへ変更すれば肝臓の副作用がなくなるとはいえません。
まとめ
- プロペシアの重大な副作用として肝機能障害が記載されている
- 現在の電子添文で肝機能障害の頻度は不明
- AST・ALT・γ-GTP上昇が報告されている
- フィナステリドは主に肝臓で代謝される
- 肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施されていない
- 疲れやすい、だるい、力が入らない、吐き気、食欲不振などに注意する
- 検査値は1項目や一律の基準だけで判断しない
- 血液検査の時期・費用は医療機関によって異なる
- 飲酒と服用時間をずらすだけで肝障害を防げるとは確認されていない
- 食品やサプリメントで薬物性肝障害を確実に予防することはできない
- 異常があれば自己判断で薬を調整せず、処方医へ相談する
肝機能障害は頻度不明ですが、重大な副作用です。服用前の健康診断結果や病歴を医師へ伝え、服用中の症状と検査値を適切に確認しましょう。
この記事で確認した公的資料
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