プロペシアでEDになる?発現率・性機能への副作用と対処法【2026年】
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2026年8月12日更新
プロペシアの電子添文には、勃起機能不全、リビドー減退、射精障害、精液量減少などが副作用として記載されています。
国内臨床試験では、フィナステリドを服用した276人中2人(0.7%)に勃起機能不全が報告されました。ただし、この数字を現在服用するすべての人の発症確率と考えることはできません。服用中に性機能の変化があった場合は、心理的な問題と決めつけず、処方医や泌尿器科へ相談してください。
プロペシアを検討している人の中には、「EDにならないか」「妊活に影響しないか」「服用をやめれば元に戻るのか」と不安に感じる人もいるでしょう。
EDには、薬の副作用だけでなく、加齢、糖尿病、高血圧、心血管疾患、神経疾患、睡眠時無呼吸症候群、心理的要因など、複数の原因があります。プロペシアを飲んでいる時期に症状が出ても、原因を自己判断することはできません。
この記事では、プロペシアとEDの関係、国内臨床試験の発現割合、現在の電子添文に記載された性機能への副作用、服用中止後も症状が続く報告、妊活中の注意、症状が出たときの対応を、2026年8月時点のPMDA・日本泌尿器科学会の情報から解説します。
この記事は一般的な医療情報であり、個別の診断や服薬中止を指示するものではありません。処方量の変更や治療の中止は自己判断せず、処方医へ相談してください。
プロペシアでEDになる可能性はある?

可能性はあります。PMDAの電子添文には、プロペシアの副作用として勃起機能不全が記載されています。
ただし、プロペシアを服用すれば必ずEDになるわけではありません。反対に、「発現率が低いから自分には起こらない」「気にしすぎなだけ」と判断することもできません。
EDとは
EDはErectile Dysfunctionの略で、勃起機能の低下を意味します。まったく勃起しない状態だけでなく、十分な硬さが得られない、勃起を維持できない、満足できる性行為を行いにくい状態も含まれます。
一度だけうまくいかなかった場合と、繰り返し症状が起きる場合では状況が異なります。いつから、どの程度、どの場面で症状があるかを記録し、医師へ伝えてください。
国内臨床試験でのED発現率
プロペシアの国内第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験では、24歳から50歳の男性型脱毛症患者414人を対象に、0.2mg群、1mg群、プラセボ群を48週間比較しました。
| 投与群 | 性機能に関する副作用 | 副作用全体 |
|---|---|---|
| 0.2mg群 | 1.5%(2/137人) | 1.5%(2/137人) |
| 1mg群 | 2.9%(4/139人) | 6.5%(9/139人) |
| プラセボ群 | 2.2%(3/138人) | 2.2%(3/138人) |
フィナステリド0.2mg群と1mg群の合計276人で報告された主な性機能の副作用は、リビドー減退1.1%(3人)、勃起機能不全0.7%(2人)でした。
0.7%をすべての服用者の発症確率とは考えない
0.7%は、特定の条件で行われた国内臨床試験に参加した276人の中で報告された割合です。年齢、持病、服用期間、ほかの薬、生活背景が異なるすべての人に、そのまま当てはめることはできません。
市販後に報告された副作用には、発現頻度が分からないものもあります。そのため、記事タイトルにあった「EDになる確率は1%未満」という断定は削除しました。
プラセボ群にも性機能の症状があった
試験では、有効成分を含まないプラセボ群でも性機能に関する副作用が2.2%に報告されました。
これは、EDに複数の原因があり得ることを考える材料にはなります。しかし、「フィナステリドとは無関係」「すべて思い込み」と結論づける根拠にはなりません。電子添文に記載された副作用として、症状を適切に確認する必要があります。
プロペシアに記載された性機能・生殖機能の副作用
現在の電子添文には、次の副作用が記載されています。
| 症状 | 電子添文上の頻度 |
|---|---|
| リビドー減退 | 1~5%未満 |
| 勃起機能不全 | 1%未満 |
| 射精障害 | 1%未満 |
| 精液量減少 | 1%未満 |
| 睾丸痛、血精液症 | 頻度不明 |
| 男性不妊症、精液の質低下 | 頻度不明 |
精液の質低下には、精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常などが含まれます。電子添文には、服用中止後に精液の質が正常化または改善したとの報告も記載されています。
性欲低下とEDは同じではない
リビドー減退は性欲の低下、勃起機能不全は勃起の硬さや維持に関する問題です。射精障害や精液量の変化も、それぞれ別の症状です。
「性機能の副作用」と一括りにせず、どの症状がいつから現れたかを医師へ具体的に伝えると、原因と対応を検討しやすくなります。
「理論上EDは起こらない」とはいえない
フィナステリドは、Ⅱ型5α還元酵素を阻害し、テストステロンからジヒドロテストステロン(DHT)への変換を抑える薬です。
旧記事では「テストステロンを減らす薬ではないため、理論上EDは起こらない」と説明していました。しかし、現在の電子添文には勃起機能不全やリビドー減退が副作用として明記されています。
薬の作用機序だけを理由に、実際に報告された副作用を否定することはできません。症状を感じた場合は、「考えすぎ」「自覚症状だから問題ない」と片づけず、医師へ相談してください。
EDはプロペシア以外の原因でも起こる

日本泌尿器科学会は、EDの主な原因として次の要因を挙げています。
- 加齢
- 糖尿病
- 肥満、運動不足
- 心血管疾患、高血圧
- 喫煙
- テストステロン低下
- 慢性腎臓病、下部尿路症状
- 神経疾患
- 外傷、手術
- 心理的・精神疾患的な要因
- 睡眠時無呼吸症候群
- 服用中の薬
EDは、血管や神経の病気、糖尿病などの徴候として現れる場合もあります。プロペシアを服用しているからといって、すべてを薬の副作用と決めつけると、別の病気を見逃す可能性があります。
服用開始前の状態も重要
プロペシアを始める前から性欲低下や勃起の問題があったか、服用後に頻度や程度が変わったかを確認します。
可能であれば、服用開始日、症状が始まった時期、朝立ちの変化、持病、飲酒、睡眠、ほかの薬の変更などを記録し、診察時に伝えてください。
服用中にEDの症状が出た場合の対応

処方医へ連絡する
症状が現れた時期、程度、服用量、飲み忘れ、ほかの薬、持病を処方医へ伝えます。医師は、プロペシアとの時間的な関係、ほかの原因、AGA治療を続ける利益と不利益を確認します。
診察の結果により、経過観察、用量や薬の見直し、服用中止、泌尿器科への紹介などが検討されます。旧記事のように、すべての人へ一律に「直ちにプロペシアをやめるべき」と判断することはできません。
泌尿器科を受診する
EDが続く、悪化する、服用前から症状がある、生活習慣病がある場合は、泌尿器科で原因を調べることが大切です。
日本泌尿器科学会は、EDが全身疾患の一つとして捉える必要があり、心血管疾患などの前触れとなる場合もあるとして、早めの受診を案内しています。
インターネットでED治療薬を自己購入しない
ED治療薬にも禁忌や併用できない薬があります。胸痛治療に使う硝酸薬などを服用している場合、ED治療薬を使用できません。
個人輸入サイトやSNSで購入した薬は、偽造品や表示と異なる成分を含む可能性があります。プロペシアとの併用を自己判断せず、医師の診察と処方を受けてください。
薬を変更した場合も経過を記録する
服用中止や薬の変更後に、症状が改善したか、続いているか、別の症状が出たかを記録します。症状が続く場合は、「薬をやめたから様子を見るだけ」にせず、処方医または泌尿器科へ相談してください。
服用中止後も症状が続くことはある?
プロペシアの電子添文には、リビドー減退、勃起機能不全、射精障害について、服用中止後も持続したとの報告があると記載されています。
一方、電子添文には、症状が続く人の割合や期間、個別の治療方法は示されていません。「中止すれば必ず治る」「一生治らない」のどちらも断定できません。
ポストフィナステリド症候群という言葉について
インターネットでは、フィナステリド中止後も性機能、精神面、身体症状などが続く状態を「ポストフィナステリド症候群(PFS)」と呼ぶことがあります。
しかし、旧記事に記載されていた「副作用が出た人の5%」「全服用者の0.25%」という発症割合を裏付ける公的資料は確認できませんでした。症状が続く場合は、割合だけで自己診断せず、医療機関へ相談してください。
妊活・男性不妊が気になる場合
電子添文には、男性不妊症、精液の質低下が頻度不明の副作用として記載されています。妊活中、妊活を予定している、不妊治療を受けている場合は、処方前または治療中に医師へ伝えてください。
自己判断で服用を中止する期間を決めたり、「何日前にやめれば安全」と一律に判断したりせず、AGAの処方医と生殖医療・泌尿器科の医師へ相談します。
精液中への移行量
海外データでは、男性型脱毛症患者がフィナステリド1mgを1日1回6週間服用したとき、精液中への移行量は投与量の0.00076%以下と報告されています。
ただし、この数字だけで、個別の妊娠・妊活への影響や男性不妊の原因を判断することはできません。精液所見や妊活について心配がある場合は、医師へ相談してください。
ED以外にも確認したい現在の安全情報
プロペシアには、性機能の変化以外にも、肝機能障害、発疹、じんましん、血管浮腫、乳房圧痛・乳房肥大、抑うつ症状などが記載されています。
自殺念慮等の報告
現在の電子添文には、プロペシアとの因果関係は明らかではないものの、自殺念慮、自殺企図、自殺既遂が報告されていると記載されています。
自殺を考える、自分を傷つけたいと感じるなどの変化が現れた場合は、服用を中止し、速やかに医師等へ連絡してください。うつ病、うつ状態、自殺念慮・自殺企図の既往がある人は、処方前に医師へ伝えます。
呼吸困難や顔・喉の腫れは緊急対応を検討
血管浮腫などの過敏症では、唇、舌、咽喉、顔面が腫れる場合があります。息苦しさや喉の腫れなど緊急性の高い症状がある場合は、救急要請を含め速やかに医療機関へ相談してください。
オンライン診療を利用している場合の確認点
オンライン診療でプロペシアやフィナステリドを処方されている場合も、副作用時に医師へ連絡できる体制が必要です。
- 症状が出たときの連絡先
- 予約外で相談できるか
- 対面診療へ切り替える条件
- 泌尿器科などを紹介してもらえるか
- 処方薬の正式名称、成分、含量
- 国内承認薬か未承認薬か
薬の価格だけでなく、服用後の相談体制と定期的な経過確認も比較してください。
プロペシアとEDに関するよくある質問
プロペシアでEDになる確率は0.7%ですか?
0.7%は、国内臨床試験でフィナステリドを服用した276人中2人に勃起機能不全が報告された割合です。すべての服用者に当てはまる発症確率ではありません。
EDは気にしすぎや思い込みですか?
心理的要因がEDに関係する場合はありますが、プロペシアの電子添文には勃起機能不全が副作用として記載されています。また、糖尿病、心血管疾患、神経疾患などが関係する場合もあります。自己判断せず医師へ相談してください。
0.2mgならEDは起こりませんか?
0.2mg群でも性機能に関する副作用が報告されています。用量だけで副作用の有無を予測することはできません。処方量を自己判断で減らさず、医師へ相談します。
EDになったらすぐ服用をやめるべきですか?
一律には判断できません。症状と服用の時間的関係、ほかの原因、AGA治療の継続希望を確認し、医師が対応を判断します。ただし、自殺念慮等や緊急性の高いアレルギー症状については、電子添文や救急対応に従い速やかに連絡してください。
服用をやめればEDは必ず治りますか?
必ず改善するとは断定できません。電子添文には服用中止後も性機能の症状が持続したとの報告があります。反対に、症状が続くと決まっているわけでもありません。中止後も症状がある場合は医療機関へ相談してください。
ED治療薬とプロペシアを併用できますか?
持病や服用中の薬によってはED治療薬を使用できません。ED治療薬を個人輸入せず、プロペシアを処方した医師または泌尿器科へ、現在使用しているすべての薬を伝えて相談してください。
妊活中はプロペシアをやめるべきですか?
男性不妊症や精液の質低下が頻度不明の副作用として記載されていますが、必要な対応は個人の状況によって異なります。自己判断で中止期間を決めず、AGAの処方医と生殖医療・泌尿器科の医師へ相談してください。
まとめ
- 勃起機能不全はプロペシアの電子添文に記載された副作用
- 国内臨床試験では276人中2人、0.7%に勃起機能不全が報告された
- 0.7%はすべての服用者へ当てはまる発症確率ではない
- 性機能の症状を「思い込み」「気持ちの問題」と決めつけない
- EDは糖尿病、心血管疾患、神経疾患、心理的要因、ほかの薬などでも起こる
- 服用中止後も性機能の症状が持続したとの報告がある
- PFSの発症割合を示す旧記事の数字は、公的資料で確認できないため削除
- 男性不妊症や精液の質低下も頻度不明の副作用として記載されている
- 症状が出たら自己判断で薬を調整せず、処方医や泌尿器科へ相談する
- ED治療薬を個人輸入・自己判断で併用しない
EDを恥ずかしい症状として我慢したり、反対にプロペシアだけを原因と決めつけたりせず、いつからどのような変化があるかを医師へ具体的に伝えることが大切です。
この記事で確認した公的資料
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