AGA治療は生え際にも効果あり!後退を防ぐ4つの方法
普段は前髪で隠しているけど、風呂上がりやプールで髪が濡れた時、髪をかき上げた時など、後退した生え際に悩んでいる人は多いと思います。
生え際の後退は男性特有の薄毛の進行パターンの一つで、原因はAGA(男性型脱毛症)です。放置すれば頭頂部も薄くなり、最終的に側頭部と後頭部を残してツルツル頭になります。
しかし、AGAは薬で治療できます。当然生え際にも効果はあります。ただし、頭頂部と比べて効果が出にくい部分のため、「AGA治療を受けたけど生え際には効果がなかった」という声を耳にして半信半疑になっている人もいると思います。
そこで、「生え際は発毛が難しい部分」と言われている理由を説明すると共に、生え際の発毛に効果的な4つの方法を説明します。
筆者もこの方法でM字ハゲを克服し、若々しい髪を取り戻すことに成功しました。是非参考にしてください。
目次
生え際の後退はAGA(男性型脱毛症)の特徴の一つ
AGAの進行パターンには決まりがあり、生え際の後退もその特徴の一つです。しかし、どこから発症しても最終的には同じツルツル頭になります。
ここでは、AGAの進行パターンによってどのように薄毛が進行していくのか説明します。
AGAの進行パターンには3タイプある
男性型脱毛症の進行パターンには、「生え際」「頭頂部」「前頭部」の内、どこから薄くなり始めたかで3つのタイプがあります。
また、AGAの進行度合いはⅠ~Ⅶに分けられ、治療せずに放置した場合どうなってしまうのかが一目でわかるようになっています。3つのタイプと進行度を以下にわかりやすくまとめます。
上の図を見てわかるように、AGAがどこから始まったとしても、治療をせずに放置すれば進行度Ⅶの状態、側頭部と後頭部の一部以外はツルツル状態になります。
AGAが進行した5年後、10年後の自分の姿、進行度Ⅶの状態になった自分を想像してみると恐ろしくなりますね。
生え際の後退もAGA治療薬での発毛が可能
先程説明したとおり、生え際が後退する原因もAGAであり、AGA治療薬で発毛させることが可能です。ここでは、AGA治療とはどのような治療であるか、詳しく説明します。
AGA治療薬で治療する
AGAによる薄毛はAGA治療薬で治療をします。治療薬は「AGAの進行遅延」と「発毛」の効果を持つ2種類に分類されます。以下はAGA治療で使われる主な治療薬です。
AGAの進行遅延をする薬
現状維持やAGAの予防を目的とした薬。
- プロペシア
- フィナステリド
- ザガーロ
発毛薬
今よりも増やす、発毛するための薬。
- ミノキシジルタブレット
- ミノキシジル外用薬
これら2つに分類された薬を併用して治療を行うのが一般的なAGA治療です。主な治療の例は、「プロペシア+ミノキシジルタブレット」のように作用が異なる2種の薬を併用する形になります。
AGA治療薬は、AGA治療専門クリニックかAGA外来を行っている皮膚科病院で処方してもらうことができます。
プロペシア(orザガーロ)だけでは発毛は難しい
プロペシアやザガーロはAGAの進行遅延をする薬であり、発毛は期待できません。これらの薬はあくまでも症状を悪化させないためのものです。抜け毛を抑えることはできますが、髪の成長を助ける作用は持っていません。
そのため、発毛させるためにはプロペシアやザガーロと同時に、発毛薬も併用する必要があります。
生え際の発毛にはミノキシジルが必須
生え際の発毛には発毛薬のミノキシジルが必須になります。発毛薬のミノキシジルは主に、以下の2つの効果で発毛を促します。
- 血管拡張効果で毛乳頭に栄養素を届けやすくする
- 毛包に直接作用して毛母細胞の細胞分裂を活性化し、髪を長く、太く成長させる
しかし発毛薬のミノキシジルだけでは、発毛にあまり有効的ではありません。発毛を効率よく行うには、プロペシアやザガーロを服用してAGAの進行を抑える必要があります。そうすることによってAGAに邪魔されずに、しっかり発毛薬の効果を受けて髪を成長させることができます。
発毛薬のミノキシジルはAGA外来では処方を行っておりません。そのため、生え際を発毛させたいのであれば専門クリニックで治療を受けましょう。
生え際の治療が頭頂部と比べて難しい理由
生え際は頭頂部に比べて治療(発毛)が難しいと言われています。ここではその理由を説明します。
還元酵素の量が多い
生え際は頭頂部に比べて、薄毛の原因になる還元酵素5α-リダクターゼが多く存在します。5α-リダクターゼは、AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成に深く関わっています。
5α-リダクターゼが頭部にあるテストステロンと結合すると、AGAの原因物質であるDHTに変換されます。DHTが増加するとTGF-βという脱毛因子が生成され、髪の成長を阻害して脱毛が増えます。その結果、髪の密度が無くなり薄毛になります。
プロペシアやザガーロは還元酵素(5α-リダクターゼ)とテストステロンの結合を阻害する薬ですが、生え際は還元酵素(5α-リダクターゼ)の量が元々多いため薬の効果が出にくい部分なのです。
毛細血管が少なく栄養が届きにくい
生え際の発毛が難しいと言われるにはもう一つ理由があります。それは、生え際は頭頂部に比べて毛細血管の量が少ないことです。
髪の毛は血液から送られてくる栄養を受け取って成長します。血管の量が少ないと、毛乳頭に栄養や薬の成分が届きづらくなります。
発毛薬のミノキシジルは血管拡張作用によって栄養が毛乳頭に届きやすくする効果がありますが、生え際はそもそもの血管量が少ないため、発毛効果が出にくい部分なのです。
生え際の発毛に効果的な4つの方法
生え際は頭頂部に比べて発毛が難しいと説明しましたが、治療法によって効果的に発毛させることが可能です。ここでは、生え際の発毛に効果的な4つの方法を説明します。
なお、記載する順番は推奨する順番でもあります。一度に全部の治療を行うことは経済的にも非効率です。一つずつ試し、効果を診て次のステップに進む方法が良いでしょう。
ミノキシジルタブレットを服用する
生え際の発毛にはミノキシジルタブレットの服用が効果的です。プロペシアやザガーロはAGAの進行遅延・抜け毛予防を目的とした薬のため、発毛して生え際の後退を回復したいのであればミノキシジルタブレットの服用は必須と言えます。
ミノキシジルタブレットは専門クリニックのみで処方を行っています。そのため、発毛をさせたいのなら専門クリニックで治療を受けることをおススメします。費用は月10,000円程度です。
ミノキシジル外用薬を使う
プロペシア(orザガーロ)+ミノキシジルタブレットでも「効果に満足できない」「もっと早く生やしたい」と考えるなら、さらにミノキシジル外用薬も追加してみましょう。
ミノキシジルは「タブレット」と「外用薬」の2タイプがあります。タブレットの方が薬の吸収率が高く発毛効果も高いですが、外用薬をプラスすることによってより効率的に生え際を発毛させることが可能です。
ミノキシジル外用薬は専門クリニックとドラッグストアで購入することができます。ドラッグストアで販売されているものとしては以下の2つがあります。
- 【スカルプD】メディカルミノキ5(アンファー)
- リアップ(大正製薬)
どちらもミノキシジルを5%配合しており同様の効果が期待できます。しかし、価格で選ぶならメディカルミノキ5がおすすめです。リアップX5はamazonで¥7,611ですが、メディカルミノキ5は公式サイトで4本まとめ買いをすると1本(1ヶ月分)あたり¥6,750と、年間で1万円以上節約できます。
メディカルミノキ5とリアップX5の違いについて、詳しくは以下のリンクをご覧ください。
育毛メソセラピー治療を受ける
育毛メソセラピーは、ミノキシジルや成長因子といった有効成分を、薄毛が気になる部分に直接注入する治療法です。
生え際は毛細血管の量が少なく、ミノキシジルの効果が表れにくい部分です。しかし、育毛メソセラピーは気になる部分に薬剤をピンポイントで注入することが出来るため、生え際の発毛には最も効果が高い方法と言えます。
また、成分の浸透が早く短期間での発毛が可能であり、例えば薄毛がかなり進行していて薬では1年半かかるところを6ヶ月でフサフサにする効果があります。
下の表は、育毛メソセラピーと薬の効果を時系列で表したものです。内服薬のみの治療では約5年かかる状態まで、育毛メソセラピーを受けることでわずか1年で到達できます。
毛量が増えて髪がしっかり育った状態になれば、あとはプロペシア(フィナステリド)のみの服用で費用を抑えてその状態を維持することができます。
育毛メソセラピーの治療費は半年間(6回)で30~50万円かかりますが、1ヶ月1万円以上するミノキシジルの内服薬処方を長期間続けるよりも、結果的に費用を節約できます。
育毛メソセラピーは専門クリニックのみで受けることができます。クリニックによって名称や注入する成分が異なり「Dr’sメソ」、「AGAINメソセラピー」、「プレミアムグロースファクター再生療法」など様々な呼び名があります。
自毛植毛
自毛植毛はAGAの影響を受けない後頭部や側頭部から頭髪(ドナー)を採取して、薄毛が気になる部分に移植する外科治療です。薄毛を根本から解消でき、1度生着してしまえば半永久的に髪が生え続けます。発毛が難しい生え際でも、移植手術を受ければ確実に髪を生やすことができます。
ただし、自毛植毛はデメリットもあると言われています。以下、自毛植毛のメリットとデメリットです。
メリット
- AGA治療と違って確実に髪を生やすことができる
- 植毛した部分はAGAの影響を受けることなく、半永久的に髪を生やし続けられる
デメリット
- ドナーを採取した後頭部に手術跡が残る(最近では跡の残らない「i-Direct法(※)」などもある)
- ドナーには限りがあり、いずれ薄毛になる部分すべてに移植することはできない
- 薄毛になる部分をすべてカバーできないことから、AGA治療を並行して行う必要がある
- 治療費が100~200万円(移植する量による)と高額
- ※「i-Direct法」は自毛植毛専門のアイランドタワークリニックによる独自施術
自毛植毛は薬によるAGA治療と併せて行うことが一般的です。まずは薬での治療をしてみて、しばらく経っても効果が表れない時に自毛植毛を受けるというステップが良いでしょう。
まとめ
以上、生え際のAGA治療について説明しました。おさらいですが、生え際の治療が頭頂部に比べて難しい理由は以下の2つです。
- 還元酵素の量が多い
- 毛細血管が少なく栄養が届きにくい
しかし、薬によって生え際の後退は治療することができます。生え際に効果的な方法は以下の4つです。
- ミノキシジルタブレットを服用する
- ミノキシジル外用薬を使う
- 育毛メソセラピー治療を受ける
- 自毛植毛
上記4つの方法は、治療を受けるステップとして考えてください。
まずはミノキシジルタブレットの服用です。注意してほしいのはミノキシジル単剤ではなく、プロペシア(またはザガーロ)と併用することです。ミノキシジルはAGA外来の病院では処方していませんので、AGA治療の専門クリニックで治療を受けてください。
ミノキシジルタブレットだけで効果に不満があれば、ミノキシジル外用薬を追加してみましょう。ミノキシジル外用薬は薬局でも購入できますが、専門クリニックで処方しているものであれば濃度が高く効果も高いです。
続いてが育毛メソセラピーです。ミノキシジルは確かな発毛効果がありますが、生え際は毛細血管の量が少なく、ミノキシジルで血管を拡張しても十分な栄養が毛乳頭に届きにくいことがあります。育毛メソセラピーは生え際にピンポイントで薬剤を注入しますので、血管の量に関係なく発毛を促進することが可能です。
最後が自毛植毛です。最も確実な方法ではありますが、手術費用が高額です。また、改善されるのは移植した部分のみですので、それ以外の部分は薬で治療する必要があります。
生え際は見た目に大きな影響を与える部分なため、悩みも深いところです。しかし、生え際の悩みは確実に改善することができます。
まずはこの記事で紹介したステップで治療を始めてみることをおすすめします。
石水 朋哉

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